「金利が上がるから不動産はやめたほうがいい」は本当か
2024年のマイナス金利解除以降、この手の話をよく聞くようになりました。
たしかに金利が上がれば返済額は増えるし、理論上は不動産価格にも下落圧力がかかります。
ただ、「金利が上がる=不動産はダメ」と単純に結論づけるのは、ちょっと乱暴だと感じています。
実際にどのくらいの影響があるのか、数字を見ながら考えてみます。
変動金利が上がると、返済額はどうなるか
まず、具体的なシミュレーションをしてみましょう。
3,000万円を35年で借りた場合の月々の返済額です。
- 金利0.5% → 月77,875円
- 金利1.0% → 月84,685円(+6,810円)
- 金利1.5% → 月91,855円(+13,980円)
- 金利2.0% → 月99,378円(+21,503円)
金利が0.5%から2.0%に上がった場合、月々の負担増は約2万1,500円。
年間にすると約26万円の差です。
これを「大したことない」と見るか「けっこう痛い」と感じるかは、物件の収支次第です。
金利上昇で本当に怖いのは「価格下落」ではない
金利が上がると購買力が下がるので、理屈の上では不動産価格は下がるはずです。
ただ、2025年の実績を見る限り、都心部の価格はほぼ下がっていません。
理由はいくつかあります。
- 建築コストの高止まりで新築の供給価格が下がらない
- 海外投資家の買いが、円安の追い風で続いている
- 実需(住みたい人の購入)が底堅い
むしろ注意すべきは、「借りられると思っていた金額が借りられない」というケースです。
金利が上がると審査の基準額も変わるので、想定していた物件に手が届かなくなることがあります。
事前に金融機関に相談しておくことをおすすめします。
エリアによって影響はまったく違う
金利上昇の影響は、エリアによって大きく異なります。
影響を受けにくいエリア:
- 東京都心部(千代田・港・中央・渋谷・新宿)
- 大規模再開発が進行中のエリア
- 人口が増加しているエリア
影響を受けやすいエリア:
- 郊外で人口が減少しているエリア
- 実需が弱く、投資家の買いに依存しているエリア
- すでに価格が高騰しすぎているエリア
要するに、「金利が上がっても人が住みたい場所」は影響が小さいということです。
金利上昇局面でやるべきこと
金利上昇局面だからといって、不動産投資をやめる必要はないと思っています。
ただし、今まで以上に慎重な物件選びが必要になるのは間違いありません。
- 返済額は金利2%で計算してストレステストをかける
- 固定金利への借り換えも選択肢に入れる
- エリアの人口動態と取引データを必ず確認する
- キャッシュフローに余裕のある物件を選ぶ
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金利上昇局面でこそ、データに基づいた判断が重要です。
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