データ出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(2020年第1四半期〜2025年第3四半期)。新宿区の中古マンション等取引9,406件を分析。
新宿区の中古マンション市場——都心の中で手が届くエリア
新宿、歌舞伎町、四谷、神楽坂、落合。新宿区は東京の中心にありながら、港区や中央区に比べて物件価格が抑えめな「都心の穴場」ともいえるエリアだ。
| 指標 | 新宿区 | 23区平均 | 港区 |
|---|---|---|---|
| 取引件数 | 9,406件 | — | 11,154件 |
| 平均取引価格 | 5,544万円 | 6,944万円 | 1億5,423万円 |
| 中央値 | 4,200万円 | 4,400万円 | 8,400万円 |
| 最高取引価格 | 4億6,000万円 | — | 300億円 |
| 最低取引価格 | 100万円 | — | 350万円 |
平均5,544万円は23区平均(6,944万円)より約20%安い。中央値4,200万円は港区の半額だ。都心3区(千代田・中央・港)が平均1億超なのに対し、新宿区は5,000万円台で購入できる物件がボリュームゾーン。
これはワンルーム〜1LDKの投資用物件が多いためだ。単身者向け賃貸需要が非常に強く、ワンルーム投資の激戦区でもある。
価格推移——5年で+60%の上昇トレンド

新宿区の価格推移の特徴。
- 平均価格は2020年の約4,200万円→2025年の約6,700万円。5年で約60%の上昇
- 中央値も約3,000万円→5,000万円へ着実に上昇。市場全体が底上げされている
- 2022年後半〜2023年前半に横ばい期間があったが、2023年後半から再び上昇加速
- AI予測では2027年に平均9,000万円台も視野に入るが、予測幅は広い
+60%という上昇率は、港区(+55%)を上回る。もともとの価格が低い分、上昇「率」では高いパフォーマンスを示している。
築年数と価格——新宿区のスイートスポットは築15〜20年

| 築年数 | 平均価格 | 築5年比 |
|---|---|---|
| 〜5年 | 9,653万円 | — |
| 〜10年 | 8,608万円 | -11% |
| 〜15年 | 7,155万円 | -26% |
| 〜20年 | 5,614万円 | -42% |
| 〜25年 | 5,329万円 | -45% |
| 〜30年 | 4,922万円 | -49% |
| 〜40年 | 4,422万円 | -54% |
| 40年〜 | 3,266万円 | -66% |
新宿区は築年数による価格差が非常に大きい。築5年以内の9,653万円に対し、築20年は5,614万円で約42%安い。
投資用物件として狙うなら築15〜25年の価格帯(5,000〜7,000万円台)がスイートスポット。この築年数帯は価格の下落が緩やかになり始め、かつ取引件数も多い(築20〜25年が最多)。
築40年超は3,266万円と大幅に安いが、管理状態や設備の老朽化リスクに注意が必要。
投資スコア:B(61/100点)——都心5区で収益性は最も高い

| 評価軸 | 新宿区 | 港区 | 中央区 |
|---|---|---|---|
| 収益性 | 3/20 | 2/20 | 2/20 |
| 価格トレンド | 15/15 | 15/15 | 15/15 |
| 交通利便性 | 10/15 | 9/15 | 10/15 |
| 災害安全性 | 10/15 | 10/15 | 10/15 |
| 人口動態 | 11/20 | 11/20 | 11/20 |
| 流動性 | 12/15 | 12/15 | 12/15 |
| 合計 | 61点 | 59点 | 60点 |
都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)を比較すると、新宿区は総合スコアで最も高い61点。差は小さいが、ポイントは収益性が3/20で港区・中央区(2/20)より高いこと。
新宿区は物件価格が都心3区より低い分、賃料に対する利回りがわずかに有利。とはいえ3/20は依然として低い数値で、都心でのインカムゲイン投資の難しさを示している。
新宿区で中古マンションを検討するなら
- ワンルーム投資なら築15〜25年が狙い目 — 5,000万円台で購入可能、賃貸需要も安定
- 実需なら神楽坂・四谷エリア — 住環境が良く、新宿駅へのアクセスも良好。歌舞伎町周辺より安定した資産価値
- 利回りは都心の中では「まし」な程度 — 収益性3/20は港区より上だが、本格的な利回り投資なら23区外も検討すべき
- 単身者の賃貸需要は鉄板 — 新宿駅の乗降客数は日本一。空室リスクは23区の中でも最も低い部類
本記事のデータは不動産価格分析ダッシュボードで取得しました。新宿区の地区別詳細分析や、他の区との比較も行えます。